今日付けで、東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドに「イースター」についての公開質問状を送りました。
オリエンタルランドには、メールでの問い合わせがなかったので、
先だって「東京ディズニーリゾート・ゲストご相談室」に連絡を入れ、
私の身分を明らかにした上で、「公開質問状を送ってもかまわないか?」という質問をしたところ、
「個人的にされるものを私の方から許可・不許可することはできない」というような内容をいただき、
その上で、「それでは公開質問状を送らせていただきます。」と伝え、「わかりました」と返事を頂きました。
ですのでここにその公開質問状の文面を記載いたします。
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株式会社オリエンタルランド
代表取締役社長(兼)COO 上西 京一郎様
宗教法人日本ナザレン教団 花園キリスト教会
代表役員 篠澤 俊一郎
公 開 質 問 状
主の御名を賛美いたします。
このように突然の質問をさせて頂く事をお許しください。
この度、公開質問状という形で貴社に質問させていただきと思いますのは、貴社が運営されておられる東京ディズニーランドのイベント「ディズニー・イースター」についてです。
東京ディズニーランドの「ディズニー・イースター」についての説明について、貴社のHP上で以下のような説明がなされています。
以下、転載いたします。
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ディズニー・イースターは、春の訪れをお祝いするお祭りです。
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春の訪れをお祝いするお祭りのイベントをされる自体はとてもすばらしい事と思いますが、このイベントに【イースター】という言葉を入れられた根拠がとてもこれでは不明確であるように感じました。
また、今日の日本においてイースター(Easter)という英語表記がゲルマンの春の女神<Austro>に由来するというところから安易に利用しビジネス化しようとする動きがでているように思います。
貴社はそのような事からこの「イースター」という単語を使用されているのではないと思いますが、もしイースター(Easter)という英語表記がゲルマンの春の女神<Austro>に由来するというところから取られているのでしたらこの学説は確実ではないというのがキリスト教界での考え方です。
また「Eostre」についても学術的にもまだよくわかっていない部分が多々ある女神であり、春の女神だけではなく「夜明け」・「新しい人生の始まり」を象徴する意味もあると言われています。
その「夜明け」・「新しい人生の始まり」という部分においてキリストの復活が古代キリスト教世界にあって融合していったと言われており、その意味でもイースターとキリスト教・復活祭が密接している事は周知の事実です。
またイースターは「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に行われますが、これはキリスト教のニカイア公会議以後に定められたキリスト教の教会暦における最古の主日となります。
上述したようにイースターはキリスト教の復活祭と切っても切れない関係にあり、またイースターが1700年以上も前からキリスト教会で祝われている祝日であるが故に「イースター」という単語はキリスト教の復活祭と完全に切り離すことはできません。
その上でもし貴社が、1700年以上も行ってきた「イースター」のキリスト教の歴史性を完全に無視する形で、語源が春の女神「Eostre(エオストレ)」から来ているかもしれないという不確かな理由だけで春のイベントとして「イースター」という言葉を使用されているとしたら大変残念な事です。
また日本の子ども達に大変影響力のある貴社が「イースター」という単語を使用し、これらの意味を【春の訪れをお祝いするお祭り】として貴社がイベントを開催されますと、キリスト教と関わりのない方は日本人人口の約9割9分を占めており、そのような方々に、「イースターはキリスト教と関係なく、春の訪れを祝う祭りだ」という大変な誤解を与えかねないと大変危惧いたします。
英語圏ではイースター=復活祭として、親から子へと正確な情報が伝わったうえで、イースターに関する様々なイベントが開催されています。
またこのイースターは南半球でも祝われています。南半球はこの時期、冬に向かいます。
ですから貴社の説明する「春の訪れをお祝いするお祭り」という説明は国際的な観点から見ても全く当てはまらないものだと考えます。
貴社は、子ども達に夢を与えておられる会社であると思いますし、ディズニーランドを創設したウォールト・ディズニーは初めてディズニーランドができた際「このディズニーランドはあなたの国だ。ここから世界中に喜びとインスピレーションを与えていく」と発言されたことを記憶しております。
その中に合って、イースターの本来の意味を知らない日本の子ども達が貴社の発信した「ディズニー・イースター」の説明によって「イースター=春の訪れをお祝いするお祭り」と信じてしまい、将来世界へと羽ばたいていったとしたら、その子ども達は正確な情報を知る事なく恥をかいてしまうでしょう。
そのような状況を作ってしまう片棒を、子ども達に夢を与え続けている貴社が担いでよいのでしょうか。
これはウォールト・ディズニーの言葉とは反対の方向に子ども達を導いてしまう恐れがあるように思います。
アメリカ・ディズニーが作成している子ども向け番組「きんきゅうしゅつどう隊 OSO」における『みんなでいわおう ハッピー・ホリデー』のエピソードでは、イスラム教、キリスト教、ユダヤ教の大切な祭日を分かりやすく伝えておられます。このようにすでに貴社は、世界には色々な人種、色々な宗教が存在し、そこで祝われる祭日はちゃんと正確に伝えていく必要性を発信されておられます。
その意味でもこのイースターの記述においても、子ども達に正確にわかりやすく伝えていく事が貴社には求められているのではないでしょうか。
前置きが大変長くなり恐縮ですが、そこで以下の質問を公開という形でさせていただき、貴社のお考えを回答いただきたいと思います。
記
質問1.春の訪れをお祝いするお祭りのイベントをされる自体はとてもすばらしい事と思いますが、このイベントに【イースター】という言葉を入れられた根拠、もしくはソース:出典、出所はどこでしょうか。
質問2.イースターについて、語源が春の訪れを意味するゲルマン神話にあったとしても1700年以上もイースターという名でキリスト教界は使ってきました。他の宗教においても様々な文化を取り込み、融合してきました。起源は違っていても長い歴史の中で培われてきたものにはその歴史性があり、それは尊重されるべきだと考えます。
貴社は、そのキリスト教の歴史性についてどのように考えておられますでしょうか。
質問3. イースターの記述において、何かしらの形でキリスト教の復活祭である記述を顧客に見えるような形で表示していただく意思は貴社にありますでしょうか。
回答期限 5月30日
回答の様式 文書による
回答送付先 宗教法人日本ナザレン教団花園キリスト教会 代表役員 篠澤 俊一郎
以上、よろしくお願いいたします。
貴社の益々の発展をお祈りしております。
主にありて
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http://kyotohana.blog.shinobi.jp/Entry/768/東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドにイースターにおける公開質問状を送りました。
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