元記事&
最新記事はこちら⇒
https://readyfor.jp/projects/7803/announcements
支援者数:63人
存続プロジェクト達成率:36パーセント (2016/6/1現在)
------------------------
この7月に特定外来生物に指定される淡水魚がいます。
ナイルパーチとヨーロッパオオナマズです。
----------
外来生物法とは、
この法律の目的は、特定外来生物による生態系、人の生命・身体、農林水産業への被害を防止し、生物の多様性の確保、人の生命・身体の保護、農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、国民生活の安定向上に資することです。
● そのために、問題を引き起こす海外起源の外来生物を特定外来生物として指定し、その飼養、栽培、保管、運搬、輸入といった取扱いを規制し、特定外来生物の防除等を行うこととしています。
----------
特定外来生物は、元々海外の生き物で、その土地固有の生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定された生き物の事で、
皆さんがよく知っているのは、オオクチバスやカミツキガメではないでしょうか。
この特定外来生物に指定された生き物たちは法律施行後は、購入・飼育ができません。
ともあれ、私たちの水族館には7月指定されるヨーロッパオオナマズとナイルパーチが水族展示されています。(施行後は必要な手続きを取り展示する予定)
今回は指定されるヨーロッパオオナマズについてお話ししようと思います。
ヨーロッパオオナマズの生息地は、ロシアからドイツにかけてです。
しかし、ここ数十年でヨーロッパ全土、特にスペインに広がり、スペインでは在来種の存在が危ぶまれています。
しかしその一方でスペインでは、ゲームフィッシュとしての地位を確立しつつあり新たな観光スポットとしても成立しつつあるのも事実です。
このヨーロッパオオナマズはその名の通り、自然下では体長2メートルを超えるものもおり(水槽ではそこまで大きくなることはありませんが)、3メートルを超える怪魚です。
(mail onlineより)
ではなぜスペインでここまで広がったのでしょうか。
それは1人の人間がスペインの川に放流したことが原因なのです。
淡水魚の生物学者であるRoland Lorkowsky氏が70年代に、スペイン・エブロ川にヨーロッパオオナマズを密輸、放流しました。
それがどんどん大きくなっていって3メートル級へと成長したのです。
ドイツなどではこのヨーロッパオオナマズは食用として用いられたるため、ここまで大きくなることはありません。
なので、大きくなったナマズを見たいという欲求にかられたのでしょう。
この事が淡水魚の生物学者によってなされたことは大変悲しい事実です。
このヨーロッパオオナマズが日本でも有名になったのはスペインで、鳩を襲う姿がNHKなどで報道された事がきっかけです。
日本ではナマズを食べる習慣がないため、ヨーロッパオオナマズが日本河川水域で放たれた場合は、在来魚を食べつくす恐れはあると思います。
特定外来生物に指定されることは仕方がないことかもしれません。
ただ今回のヨーロッパオオナマズを例にしてみると生態系が崩れる原因としては、
・その国の食文化と生態系のバランス
・人間のゲーム性という欲求
の問題が1因としてあるのです。
その事を理解することなく、ただただヨーロッパオオナマズが悪者とされることは正しい理解ではありません。
また新たな観光スポットにより、賃金を得ている人々がすでにいるという事柄も物事を複雑にしています。
これらの問題には必ず人為的なものが介在しているのです。
だからこそ私たちは正しい理解が必要であり、その事を「命の大切さ」と共に人間が環境をしっかりと知り、管理していく必要性が求められている事を
子ども達にこのナマズの水族展示によって、伝えて行きたいと思っています。
ナイルパーチについてはまた記事にします。
COMMENT
無題
難しい問題ですね。