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アパルトヘイト問題を取り上げたラジオ番組に対する意見書を提出しました。

京都のあるFM局が2月17日の朝の番組にて、曽根綾子氏のコラムのアパルトヘイト問題を取り上げる中で、

DJの方が、

黒人が大家族主義であるという曽根氏のコラムを紹介された後、

知人から聞いた話と前置きされた後、「白人居住区はごみがなかった」という言葉でコメントの後半を締めくくられました。

これに対して、私は昨年、アパルトヘイトの現場となったと南アフリカソウェト地区(旧黒人居住区)にてチャイルドディベロップメント・リサーチ(子どもに対する支援の調査)をした者として大変な違和感を感じ、

また私には南アフリカ、またソウェト地区で子ども支援を懸命にしている黒人の友人の事を考えると見過ごすことのできない事柄である事、

そしてアフリカの事を誤解され理解されることはこれからアフリカを知りたいと思う人たちにとっての障害になりかねないと思わされたため、2月17日付で京都のFM局のラジオ番組あてに意見書

私の所属、身分、住所、年齢の個人情報と共にメールいたしました。

これに対する回答については私が知る範囲ではいただいておりませんが、これは意見書であるので回答はないかもしれません。


ただ、望むことは人権・紛争などに関する報道の際は、細心の注意を払わなければ、

情報が当事者はそのつもりでなくても、受け取り側は誤解して理解してしまい

それが大変大きな問題になり兼ねない事柄であるを常に考えて、現場主義で報道していただきたいと願うばかりです。

このラジオ番組のコメントをもし私がアフリカの黒人の友人に語ったとしたら、大変悲しまれると思います。


以下、意見書です。

------------

Sさんの朝の番組をいつも楽しみに聞いているものです。

曲のリクエストではなく、本日の曽野綾子さんのコラムについてのコメントの中で、Sさんが友人から聞いた事として「白人居住区はごみがなかった」というお話をされていた事への意見を大変恐縮ですがメールさせていただこうと思い連絡いたしました。

連絡先がわからないのでこちらにさせていただきました。

申し訳ございません。この「白人居住区はごみがなかった」という言葉の引用は逆に黒人居住区はごみだらけという誤った情報を与えはしないでしょうか。

私は牧師であるのと同時にナザレン国際援助委員会のメンバーで昨年南アフリカに二週間ほど支援活動の一環で滞在し、旧黒人居住区ソウェト地区での学童支援の調査に行きました。

そこで感じたことはごみがほとんど落ちてはおらず大変秩序だった居住区であったという点です。

日本ではほとんどアフリカの情報が入りません。

ほとんどの日本人はまだマサイ族といった原始生活をされていると思われている方も多い中で、

このような発言は黒人が文化人としての知識がないという潜在的な印象を与える可能性がありSさんの発言には大変危惧いたします。


日本からはほとんど観光でしか南アフリカを訪れることがなくはっきり言って内部の状況が見ているとは思えません。

私の感想として、Sさんも何年前の情報を使っているのだろうかと言わざる得ないと思わされました。

また古い情報の中で話されたのでしたら、これは大変な誤解を生む可能性のある事柄を公共の電波で投げかけてしまうところに大きな危険を感じております。

ソウェト地区での調査の様子をブログに載せております。ご参考までに。

http://kyotohana.blog.shinobi.jp/Entry/824/

宗教法人日本ナザレン教団花園キリスト教会 代表役員 篠澤俊一郎
ナザレン国際援助委員会委員
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