先日、NGO・NPOの透明性&企業が行うCSRなどに対する透明性について見解を書かせてもらいました。
そちらの記事はこちら
今回は、NGO・NPOが取り扱うフェアトレード商品の流通についてです。
学生達と話す機会がこれまで度々ありましたが、そこでいつも議論となるのが、
「どうこのフェアトレード商品を売るか?」
という問題です。
そしてそのためには、
新商品の開発、広告の仕方を考えなくてはならない!
という結論に至ります。
これはとても大切なことで、市場調査の中で今のトレンドはどんなものでどんなものが求められているのかという事は至上命題だと思われます。
ただ、NGO・NPOは商いが中心ではありません。
新商品の開発、広告の仕方の重要性はわかっていながらもそれに時間を割くことよりも、
貧困層への現地調査、アプローチの方がよりNGO・NPOにとっては重要であり、限られた時間の大部分をそちらに向けているのが実情ではないでしょうか。
これに対して、学生達は「それならば!」と自分達のエネルギッシュな力を商品開発の素案や広告塔となるべく力を注いでいます。
これは大変重要なことで、学生達はなんといっても、お金はないけれども、【時間】があります。
これは大きな武器です。
まさに学生に与えられた特権です。
NGO、NPOの商品と、学生達の知恵と原動力が合わさると大きな購買力を生みます。
この8月に関西学院大学サークルのエコハビタットが行う「FES10」もそのコラボの結晶でしょう。
とまあ、ここまではフェアトレードに関心のある方はすでにわかっている点だと思いますが、
その購買力が生まれたときに重要だけれども忘れがちな事項があります。
それは【商品の流通】 です。
このネットを使ったグローバルな社会にあって、重要と供給の関係はまさに命綱。
商品の欠品は購買力を著しく低下させる致命傷となり得る。
けれどもフェアトレード商品は大量生産は難しいので欠品はよくあること。
現状では小さいNGO、NPOでは生産管理のシステムは、後手に回ってしまっているのが現状だと思います。
この現状を克服するための生産システムが大変重要だと思います。
・パソコンを介した現地と日本を結ぶ共通の在庫管理のシステム構築
・欠品してしまうボトルネックはなんであるのか?
原料調達か? 生産過程の問題か? 物流の問題か?
それを明らかにする生産管理システムが大変重要です。
是非とも、若い方々にはこの点についても考えていただきたい。
一応私が、会社をしていたときにもこの問題には取り組んだことがあります。そのときに浮上した問題の一部を紹介します。
少しでも参考になれば・・・
・現地にパソコンを設置するインフラ整備が不十分。
・日本語を話せる人がいない。
・流通の重要性を現地の人が認識できていない。 etc...
これは商品の流通の観点から考えると、かなり時間の掛かる頭が痛くなる問題です。
これを克服して初めて商品の流通の第一歩が踏み出せるのではないでしょうか。
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http://kyotohana.blog.shinobi.jp/Entry/312/社会貢献課題レポート②:制約の中での商品流通の一考察
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